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ぎっくり腰でした。

突然だった。
一月の二十日揚げ物をするフライヤーを店の外の水道で洗っていたのです。
しゃがんでごしごししていたら腰の辺りにじわーっと、いつもの重い物がたまってきたのですね。
三十代の半ば頃からこんな感じを知るようになり、当時は医者や接骨院にも行ったけど答えはどこも同じ“年とともに、しょうがないですね”。
しょうがないのであればしょうがない、と仲良くつきあうことにして早二十年になる。
こんなときは腰に負担をかけないよう大腿筋に意識を集中してゆっくり立ち上がれば良いのです、スクワットの要領で。
膝が伸びきったところでゆっくり上体を後ろにそらせてゆけば、すーっと溜まった重い物が流れてゆく、はずだったのですいつもなら。
“あれっ?”大腿筋に力を集中して膝を延ばしはじめたとき、腰と背中を結ぶ何かがメッシと鳴った、気がした。
“なんだよ!”今は腰から上の体重は大腿筋と足の裏が全てを支えているはず、腰と背中の筋肉は重力とは何ら戦っていないはずなのに。
くの字に前屈姿勢を保ちながらなおも腰をかばいつつ、大腿筋からパワーを膝に注入し立ち上がった。
まだ意識は腰から上に力伝達されていないそのとき、腰から背中を結ぶ何かが切れてブツンブツンと腰の低いところに戻ってきた。
言い換えるなら曲げたベニヤ板が耐えきれずにささくれながら割れ、ベキベキと背中を突き抜けて真っ直ぐになると同時に、もう半分の板がどすんと腰に落ちてきた、そんな感じが腰と背中の境界線で起きた。
“なんだこりゃ!!”
分けの分からぬまま“反省猿”の姿勢で店の外壁にもたれていると、後ろで何やらささやく声が聞こえてきた。
スタッフの東川平一(ひがしかわ へいいち、ではなく、ひがしかびら はじめと読む)と岩淵シェフだった。
“ありゃ、ぎっくり腰ですね”“そうとうきつそうだから、長引くね”“鍼がきくってさぁ”“島に鍼治療あったっけ”“だっからよ”
やかましい!!!と怒鳴りたいのだけれど、それすらままならない。
なにしろこの時点では“ぎっくり腰”どうかも自覚していないのだから、対処の方法も考えつかない。
ただただ頭に浮かぶのはこの二人に見立てられるような安直な傷病であってほしくない。
まずは病院に行こう、そうすれば白黒決着がつく。
いつも行く平間内科に行った。
この病院は大きい声では言えないがいつも比較的空いていて対応が早い。
“腰がどうもいままでにない痛みが・・ですね”
“ぎっくり腰かな、当分は病院にも来ないで安静にしていた方が良いですね”
“初めてなんですけど、こんなのは”
“加齢ですからしょうがないですね、お大事に”
いいでしょう、受け入れますよ年をとるのは自然なことだからね、でもあの二人に言い切られたことだけが受け入れ難いしこりになっている。
ちなみに広辞苑によると“ぎっくり”とは「突然の出来事や予想外の出来事に恐れや驚きを感じるさま」とある。
突然の出来事は二か月経っても未だに鈍くくすぶっている。

コメント
御自愛ください。
  • okito
  • 2009/03/29 2:16 AM
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