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畠山のおばぁー。



畠山のおばぁー 

畠山のおばぁーとは毎週日曜日に開かれる、吉原の朝市で知り合った。
吉原は石垣の西部にある小さな集落、地図上では有名な川平湾の右側に位置する。
吉原の朝市は周辺の人達が持ち寄った農作物や、海産物を販売している。
だいたいのものは一束百円と決まっていて、島ネギも皮がむかれた島らっきょうも生みたての卵も皆同じ値段だから計算がしやすい。
青物が減る冬場や台風後は、新鮮で安い野菜を求めて、開場前から公民館の小さな駐車場はいっぱいになる。
そんなとき商品の争奪戦は十時の開場前に始まる。
まず入口から見えるテーブルの上の野菜に目星をつける、次に前に書かれている生産者の名前を確認する。
同じ野菜でも生産者の違いで質や処理が違ってくる。
塩づけのらっきょうなどは、生産者の違いで大きく塩梅が変わるからだ。
十時の開場とともに目的の野菜の前に足早に走るのだけれど、ここでは独り占めは禁物、必要なものを必要な者同士で譲り合う暗黙の了解がお約束。
野菜を抱えきれないくらい買い求めてもいままで二千円を超えたことは無い。
野菜の値段が全般に高い島では、市内から片道25キロの遠方でも貴重な存在なのだ。
うら石垣と呼ばれるこの辺りは、沖縄県で一番の標高を持つ於茂登山の裾野が急な角度で海まで落ちている。
一周道路から直角に山に向かった急な坂道を100メートルほど登ると、斜面を耕した畠山のおばぁーの畑がある。
畑から下を見下ろすと吉原から山原、米原のビーチが碧く広がっているのが望める。
畠山のおばぁーの小さな家は南に面した山側の窓も、海が望める北側の窓も大きく開かれていて夏でもクーラーが必要ないほど風通しが良い。
早いもので吉原の朝市に通いはじめて、もう三度目の夏がめぐって来た。
畠山のおばぁーは園芸が本業だけれど、野菜作りも上手で研究熱心。
畠山のおばぁーに言わせると、さとうきび作りにばかりうつつを抜かしているオジーに、今年は売上げで勝ちたいという野望があるらしい。
そんなわけで日曜市だけではさばききれない、島らっきょうを分けてもらうことになった。
オジーも友達だけれど、こんなことはおばぁーの見方だ。
来月に入ると島らっきょうも終わりになる、今のうちにたくさん島の味を楽しんでおくことにしよう。

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